こんにちは、覆面はしこ♥です
この前、バターコーヒーダイエットについて調べてみたんだけど、「脂肪(油脂)についてしっかり知っておかないと、良し悪しを判断できないな」と思ったので、脂肪(油脂)について調べてみたよ!
もう、バターコーヒーそっちのけで、油脂のことばかり調べたよ(笑)
まずは、基本中の基本をまとめてみた
脂肪は、脂肪酸(とグリセリン)で出来ている
脂肪(油脂)っていうのは、脂肪酸3つとグリセリン1つがくっついたもの
脂肪酸にはいろいろ種類があって、どんな脂肪酸とくっついてるか?で、脂肪(油脂)の性質も変わってくる
脂肪酸の種類いろいろ
脂肪酸って、ほぼC(炭素)とH(水素)で出来てて、O(酸素)もちょっぴり入ってるよって感じなんですが、土台になるのは炭素です
だから、脂肪酸の分類で1番ベースになるのが炭素の数による分類
炭素の数 | 通称 | 油脂例 |
---|---|---|
2 | 酢酸 | お酢の成分 |
4 | 酪酸 | バターなどに少量含まれる |
6 | カプロン酸 | |
8 | カプリル酸 | バター、その他多くの動物、植物性脂肪に少量含まれる |
10 | カプリン酸 | |
12 | ラウリン酸 | パーム核油、ココナッツ油 |
14 | ミスチリン酸 | |
16 | パルミチン酸 | 多くの動物、植物性脂肪に含まれる |
18 | ステアリン酸 | |
20 | アラキジン酸 | ピーナッツ油、ヒマワリ油、ダイズ油などに少量含まれる |
22 | ヘベン酸 | 菜種油、ピーナッツ油などに少量含まれる |
24 | リグノセリン酸 | ピーナッツ油などに少量含まれる |
脂肪酸の表を探したら、炭素の数が偶数のものしか書かれてなかった。「なんで?」って思うけど、そこは突っ込まずに「そういうものなんだ」と納得することにする(笑) きっと偶数のほうが安定するとかそういう理由だろう(と勝手に思うことにするw)
炭素の数が14~18のミスチリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸なんかは「なんか聞いたことあるな」って感じかな?私たちが口にする脂肪の多くは、この3つの脂肪酸でできてるんだろうね
ちなみに、今注目のMTCオイル(中鎖脂肪酸オイル)っていうのは、炭素の数が8個10個の脂肪酸でできた油(脂肪)のことです
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸
さて、炭素の数の次にメジャーな分類法が飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸
まずは、主な特徴を比べてみる
- 酸化しにくい
- 常温で固体のものが多い
- 動物性脂肪に多い
- 悪玉コレステロールや中性脂肪が高くなり、血液がドロドロになって、動脈硬化などの原因になる
- 酸化しやすい
- 常温で液体のものが多い
- 魚油や一部の植物性脂肪に含まれる
- 悪玉コレステロール、中性脂肪を下げる。血液サラサラに♪
飽和脂肪酸をもうちょっと詳しく
飽和脂肪酸っていうのは、炭素と炭素をつなぐ手(結合)が、すべて一重結合な脂肪酸。片手で手を繋いでるイメージです
「すべての手を別々の相手とつないでるから、もうこれ以上つなげないよ!飽和だよ!」ってことで、飽和脂肪酸です(笑)
なぜ、血液ドロドロになってしまうのか?というと、たぶん常温で固体だから…だと思う
「人間の体温(36℃)では、やや固まりかけててトロミがある」って感じ?トロミがあるから、血液ドロドロになっちゃう…みたいな
厳密には違うかもしれないけど、イメージ的にはそんな感じ(笑)
不飽和脂肪酸をもうちょっと詳しく
不飽和脂肪酸っていうのは、炭素と炭素をつなぐ手(結合)の1部が、二重になってる脂肪酸のこと。両手で手を繋いでるイメージ(炭素の手は4本だから全部使ってるわけではないんだけどね)
同じ相手と両手つなぎしてる部分(二重結合)があるから、「つなごうと思えば(両手つなぎの片方を外せば)、まだつなげるよ?飽和してません」ってことで、不飽和脂肪酸です
二重結合になってるのが1ヶ所だけなら、一価不飽和脂肪酸。2ヶ所以上なら多価不飽和脂肪酸(2ヶ所なら2価、3ヶ所なら3価とも呼ぶけど、まとめて多価って言っちゃう)
不飽和脂肪酸は、4本中2本の手を使って結合してるわけだから、「仲良しで、しっかりくっついてる!」…っていうイメージかもしれないけど、実際には不安定です
なんせ、「つなごうと思えば、まだつなげるよ?」だからね(笑) 一応、2本の手を使って繋いでるけど、2本中1本は「いい人来たら乗り換えちゃおうかな~」とお互いに思ってる感じ(笑) 浮気者同士!
そんなわけで、手を求めてる他の分子(活性酸素とか)に狙われやすく、不飽和脂肪酸は酸化しやすいんです
手を求めてる人(分子)に手を貸してあげるなんて良い人(?)っぽいけど、活性酸素はチンピラみたいなもんだから!チンピラに手を貸して自分も悪に染まってしまう(酸化してしまう)んです
不飽和脂肪酸って、いわゆる ‟ 体に良い油 ”なんだけど、人に例えると良い人ではないねぇ ←人に例えるのが間違い?(笑)
二重結合の数が多いほど体に良い
二重結合の数が多ければ多いほど、体に良くなるみたい
例えば、体に良い油の代表とも言うべきEPAやDHAは、二重結合の数が多い!EPAは5個、DHAは6個も二重結合がある!
これは、他の脂肪酸に比べて、圧倒的に多いです
植物性脂肪の中で、体に良い油の例として挙げられるのが、α-リノレン酸。亜麻仁油(約50%)とかエゴマ油(約24%)に含まれる脂肪酸ですが、α-リノレン酸は二重結合が3つです
植物性脂肪の最高峰でも二重結合3つ!こうやって数で比べると、魚の油のスゴさがわかる
ちなみに、1番身近な体に良い油のオリーブオイルは、オレイン酸が豊富(約70%)なんですが、オレイン酸は二重結合の数が1つだけです
ただ、二重結合の数が増えるほど、より一層 酸化しやすくなるんです。どんなに良い油でも、酸化しちゃうとダメなんですよ
オリーブオイルに含まれるオレイン酸は、不飽和脂肪酸の中でもっとも酸化しにくいので、体への影響と酸化のバランスを考えると、扱いやすい良い油ってことなんだと思います
不飽和脂肪酸で、血液サラサラになる理由
飽和脂肪酸は血液がドロドロになり、不飽和脂肪酸は血液がサラサラになる
それは何故かいうと…、飽和脂肪酸が常温で固体だから!…だと思う(笑)
血液という液体の中に、常温で固体のものが混じってたら、なんかドロドロしそうじゃない?イメージイメージ(笑)
だから、不飽和脂肪酸で血液がサラサラになるというよりは、「不飽和脂肪酸は血液をドロドロにしない」というのが正しい表現なのかも
「二重結合の数が増えるほど、より一層サラサラになる」って思っていいと思う
二重結合が5個も6個もあるEPA・DHAは、魚の油に多く含まれるわけだけど、それは、水の中でも血液が固まらないように
EPAやDHAがそんなに体に良いのなら、人間もEPAやDHAを主な脂肪酸としてやっていってほしいものだけど、水温より暖かい気温で生活してる我々の場合、EPA・DHAが酸化しまくって大変…なのかな?(・ω・`)?
ちょっと気になって融点(固体⇔液体に変化する温度)を調べてみた。ついでに沸点(液体⇔気体になる温度)も調べてみた
炭素の数 | 脂肪酸 | 融点 | 沸点 | |
---|---|---|---|---|
飽和脂肪酸 | 4 | 酪酸 | -7.9℃ | 164℃ |
6 | カプロン酸 | -3℃ | 205℃ | |
8 | カプリル酸 | 16.7℃ | 239.7℃ | |
10 | カプリン酸 | 31℃ | 149℃ | |
12 | ラウリン酸 | 44~46℃ | 225℃ | |
14 | ミスチリン酸 | 54.4℃ | 250.5℃ | |
16 | パルミチン酸 | 62.9℃ | 351℃ | |
18 | ステアリン酸 | 69.6℃ | 383℃ | |
20 | アラキジン酸 | 75.5℃ | 328℃ | |
22 | ヘベン酸 | 74~78℃ | 306℃ | |
一価不飽和脂肪酸 | 18 | オレイン酸 | 13.4℃ | 360℃ |
22 | エルカ酸 | 33.8℃ | 381.5℃ | |
多価不飽和脂肪酸 | 18 | リノール酸(2価) | -5℃ | 229℃ |
18 | α-リノレン酸(3価) | -11℃ | 230~232℃ | |
18 | γ-リノレン酸(3価) | -11℃ | 230~232℃ | |
20 | アラキドン酸(4価) | -49℃ | 169~171℃ | |
20 | EPA(5価) | -54~-53℃ | 439℃ | |
22 | DHA(6価) | -44℃ | 446.7℃ |
(@ ̄□ ̄@;)!!融点を調べてみてビックリ!
飽和脂肪酸だと、炭素の数が12個のラウリン酸でさえ、融点44~46℃!人間の体温では、完全に固体ですね
いや、「飽和脂肪酸は常温で固体」って説明は何度も読んでたから知ってたけど、常温って…なんとなく20℃くらいをイメージしてた
だから、人間の体温くらいでは、固体になりかかってるトロミのある液状をイメージしてたんだけど(だって一応 血液は液体だし)、本当に固体なんだな!
炭素数18の飽和脂肪酸(ステアリン酸)の融点は69.6℃なのに、二重結合が1つ増えるだけで、融点は13.4℃まで下がるんだ(炭素数18の一価不飽和脂肪酸 オレイン酸は、融点13.4℃)
そして、EPA(二重結合5個)とDHA(二重結合6個)を比べると、EPAのほうが融点が低い!二重結合が多いほうが体に良いっぽいと知った時、「EPAとDHAではEPAのほうが体に良いイメージだったんだけど、DHAのほうが二重結合が多いのは意外だな~」って思ったんだけど、正確には「融点が低いほど体に良い」なんだな。きっと
二重結合の数は多いほうがいいけど、5個もあれば十分ってことだね( ..)φメモメモ
ω(オメガ)な脂肪酸
不飽和脂肪酸の中には、もっと細かな分類がある
さっき書いた二重結合の数で、一価か?多価か?に分類されるのもあるけど、二重結合がどこにあるのか?によっても分類される
体に良い脂肪として、ω3(オメガ3)とか、ω6(オメガ6)がいいという話を聞いたことあるんじゃないかな?オメガじゃなくて、n-3系とかって言ったりもする
このオメガ3(n-3)とかっていうのは、何番目の結合が二重結合か?を表すものです
オメガ3は、(酸素のついてないほうの)端っこから3番目の炭素が二重結合になってるってことです
↑オレイン酸は、オメガ9(n-9)系
↑リノール酸は、オメガ6(n-6)系
最初に出てくる二重結合の位置が重要なんですね
↑α-リノレン酸は、オメガ3(n-3)系です
同じリノレン酸でも、α(アルファ)じゃなくて、γ(ガンマ)-リノレン酸になると…
オメガ6(n-6)系です
これを知って「ω(オメガ)って、そういう事だったんだ~」と、スッキリしました(≧∇≦)ノ
ただ、ω3が1番体に良いと言われてるけど、その理由はわからないな(笑) まぁ、「そういうもんなんだ。二重結合の位置も重要なのね」って思っておくことにする
オメガ6(n-6)系は、体に良い脂肪酸ではあるけど、摂り過ぎると炎症が起こりやすくなるという面もあり、オメガ3:オメガ6=1:4にするのが良いとされています。オメガ6系は意外と摂れてるようなので、オメガ3を積極的に摂るといいみたいです
脂肪酸には、他にも分類があるんだけど…
脂肪…っていうか、脂肪酸の基本について、だいたい書けたと思うε-(‐ω‐;)フゥ
まぁ、知らなくても困らないこと…な気もするけど、ネット上に氾濫する情報が正しいのか?間違ってるのか?を自分で判断するためには、知っておいたほうがいい…気がする(笑)
他には、トランス脂肪酸や油脂の酸化のことについて書きたかったけど、長くなりすぎるから、また別の機会に書きます
最後に、今回の重要なポイントを箇条書きにしておきます
- EPA、DHAの良さは圧倒的!(でも、圧倒的に酸化しやすいから注意)
- 植物性なら、α-リノレン酸が良い(体内でDHA、EPAになる。酸化には注意)
- オリーブオイルは、扱いやすい(不飽和脂肪酸の中で、最も酸化しにくい)
- 飽和脂肪酸は、本当に固体!
- MTCオイル(中鎖脂肪酸オイル)っていうのは、炭素の数が8個10個の脂肪酸でできた油のこと
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